数あるレスキューギアの中でも、比較的取り扱いが容易で、携行するにもかさばらず、価格も割と安価でしかもレスキューギアとしての有効性がとても高いものにスロー・バッグ(スロー・ロープとかレスキュー・ロープなどとも呼ぶ)があります。とは言ってもレスキューする人も助けられる人も流れの特性や、ロープを扱う上で知っておかなければならないこともずいぶんあります。さもないとレスキューする人が流れに引き込まれたり、助けられる人にロープが絡まったり、かえって危険を増す結果にもなりかねません。 |
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投げるときの注意と投げ方
1 投げる場所は全体が良く見渡せて、安定の良い場所で下流側に漂流者を引き寄せやすいエディのある場所を選ぶ。滑りやすい岩の上や周りに樹木などの障害のあるところは避ける。 |
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受け取ってからの確保の仕方(漂流者) 1 両手でしっかりロープを握ったら、素速く仰向けの姿勢をとります。(うつぶせの状態で引っ張られると顔に水がかぶり、呼吸が出来なくなります) |
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引き寄せ方(救助者) 1 ロープの弛みが無くなって、ロープにテンションがかかる瞬間に、救助者にも漂流者にも大きな力が掛かります。その力に耐える体勢を整えます。 |
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ボディ・ビレイについて
流れがあまりにも速い場合、腕の力だけでは支えきれないときがあります、腰の後ろにロープを回して、体の力とロープの摩擦を利用するボディ・ビレイという方法がありますが、この方法を取るべきか否か北米のレスキュー・インストラクターの間では意見が分かれています。ボディ・ビレイを取った場合、腕だけの場合よりもより速い流れに対抗でき、効果的に漂流者を岸に着けられると言う意見と、救助者自身がショックで流れに引き込まれたり、怪我をする危険性を指摘する意見とに分かれています。一方ヨーロッパではオーバー・ザ・ショルダービレイという方法が取り入れられています。腰の後ろに回す方法に比べて、重心を低くしてより安定させることが可能です。 |
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ロープエンドの処理ついて
先にロープエンドのループには絶対手を通してはいけないと言いましたが、ロープエンドの処理についてもいろいろな意見があります。漂流者の体にロープが絡まり、さらにロープエンドのループや結び目が川底の岩に挟まって、皮肉にも救助するためのロープが漂流者の命を奪うという、残念な事故がこれまでに発生したために、英国ではロープエンドにループも結び目も作らないと言う方法が広まりつつあります。 |
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ロープの持つ危険性
スローロープは非常に優れたレスキュー・ギアであることは異論のないところですが、ロープが持つ危険性も忘れないで下さい。ロープを掴んだ状態では流れの影響で簡単に体が回転してしまうことがあります、またロープ自体も流れに揉まれて予測できない動きをします。もし体にロープが絡んでしまったら、そして水圧できつく締まってしまったら、ふりほどくことは不可能になるかもしれません。 |
| スロー・バッグの保守
スローバッグはいざというときにいつでも使えるように日頃の保守も大切です。投げたもののバッグの中でロープが絡まっていて、団子状に飛び出して目の前に落下なんていう、笑えないハプニングが現実に起きています。 |
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以上述べましたことはあくまでも基本原則であり、実際の状況はさまざまです、現実の状況に応じて最も安定し、且つ安全と思われる方法を選択することです。そしてスローバッグ・レスキューを確実に成功させるためには普段からの練習が必要不可解です。漂流者までの距離を目測し、確実にロープを届かせること、流れの速さを読みショックに耐える体勢を作り出すこと、安全確実に漂流者を岸に寄せること、どれをとっても体験の積み重ねがない限り、頭の理解だけでは成功は望めません、是非自分のチームのメンバーと繰り返し繰り返し練習して下さい。 |
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