Landsが運営するメーリングリスト『Paddle fun』のお客さまが2000.5.13豊川でブローチング事故を体験されました。幸い大事には至りませんでしたが、同様の事故はどこでも、誰の身の上にも起こる可能性を秘めています。メールのやりとりを元に、貴重な体験を今後のみなさんのパドル・ライフに活かしていただきたいと思い紹介させていただきます。
<稲石より>
∞∞ やまさんにとってはたいへん貴重な経験だった事と思います。 ∞∞

楽しい場面が一瞬にして悪夢のような状況に変化する川の怖さ、流れる水が秘めている、水圧の力の強大さなど、身をもって体験しないと分からないことですね。少し川に慣れてきて、緊張感が薄れ掛けてきた時期に、天が下さった貴重な警告だったような気がします。

∞∞ やまさん本人も言われていましたが、 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

1 川は常に変化している、
ちょっとした水位の変化で、この前は何でもなかったところが、危険個所に変わっていたり、大水の後では流れががらりと変わっていたり、倒木などが行く手を塞いでいたりと、以前の経験を100パーセント鵜呑みにすることは出来ませ
ん。

2 スカウティングの重要さ
上流から船に乗った状態で見ただけでは、確認できないことが沢山あります、流れをかぶった岩など直前まで行かないとなかなか発見しづらいモノです、そして発見してもそのときにはすでに遅しと言うケースがほとんどです。
面倒がらすに、スカウティングを慎重すぎるくらいにすると言うことが、危険から逃れる為にとても重要ですね。

3 パドリングスキル
直前に発見した危険から、逃れるために、パドリングスキルがモノを言います。
危険から逃れられるか、敢えなく危険に掴まってしますか、とっさの一漕ぎが天国と地獄の分かれ目になることがあります。
力強く、正確なパドリングは普段の練習からしか生まれません。

3-2とっさの判断
今回ブローチングを初めて経験した、やまさんのエライところはとっさに岩側に体を預けたたところですね。
(後で写真を拝見するとそうでも無さそうですが・・・(^^ゞ )
普通初めての経験ですと、岩から逃れるために無意識に岩と反対側(上流側)に体を倒してしまいがちですが、そうすると上流沈の体勢で身動きできなくなり、呼吸不能な最も危険な状態に陥りやすいものです。
おそらく、本などからの知識で、「最悪障害から逃れられないときには障害物側に体を倒すよう」ということを知って見えたと思うのですが、普段からの知識の積み重ねという事が大切ですね。

4 単独ツーリングの危険性
やまさんが言っていました、『絶対に単独では川下りをしない!』と今回はレイジ君という『パートナー』がいて、しかも幸運なことに『岸から手の届くところ』にバウの先端があり、さらに『1人の力で』ブローチングから外せる程度の
水圧だったために、大事には至りませんでしたが。
これが『単独』であったなら、誰かつぎにそこを通りかかる人が来るまで、冷たい水にさらされながら、ずうっと岩にへばりついたままになっていたかも知れません、それまで運良く命が持ちこたえていられればまだ良いのですが。

信頼できる(大げさに言えば自分の命を預けるのですから)チーム・メイトを持つという事は、永く安全にパドリングを楽しむために欠かすことの出来ないことですね。
Paddle Funと言う繋がりが、そう言うことの役に立つことを願っています。

5 安全装備とレスキュー用品
ライフジャケット、ヘルメットなどの自分の身を守る装備の着用と、スローバッグなどのレスキュー用品はいつも携行するようにしましょう。
今回はたまたま『手』が届いたので幸いでしたが、もしもう1m岸から遠くでブローチングしてしまったら、『ロープ』類がなければ手の施しようがなかったことと思います。

<やまさんより>
まったくその通りだと思います。
今回の場合もレイジさんというパートナーがいたからこそ死なずに済んだ訳でして単独で行っていたら、今頃どうなっていた事やら・・・・・・。
Paddle Funの繋がりには本当に感謝しています。
今回はたまたま運がよかっただけで、いつ何時、同じような目にあうかもしれません。
このような事が2度と起きないように最低の知識、技術、安全装備を身につけたいと思います。
<レイジさんより>
今晩は、レイジです。

やまさんのHPで、”命の恩人”などと書かれてはいますが、喜んでばかりはいられません。

僕は、やまさんより、経験も技術も上の筈なのに、一歩間違えれば大惨事に成るような危険を、回避出来ませんでした。

先に僕が降り、やまさんがブローチングした所で、自分も引っ掛かりそうに成ったのでココは危険だと思い、すぐに岸に上がろうとしながら上流に向かって、「やまさん、危ないで、チョット待って!」と、叫びましたが、瀬の音で聞こえないのか自分が船から出る前に、やまさんがもう降って来る姿が見えました。

正直”シマッタ”とも”ヤバイ”とも、思いました。

自分が見ている目の前で、引っ掛かりそうに成った所に、まるで吸い寄せられる様にやまさんが近付いて行ったとき、焦りました、本当に焦りました。

やまさんがブローチングして、頭が船の上に見えたとき少しホットしました。
やまさんに声をかけ、返事が帰って来た時やっと自分が冷静になれました。

今回は、大事にいたらなかったので良かったですが、かなり反省しています。
スクールやツアーの時の稲石さんの気持ちが物凄く解かりました。

帰宅して、一息ついて思い出してみると、ナゼもっと慎重に行動できなかったのだろ
うかと反省し、これから楽しく漕ぐためには”信頼出来る仲間が沢山欲しいな”と、つくづく思いました。

<やまさんより>
こんばんわ、やまさんです。

レイジさんには大変迷惑を掛けてしまいました。m(__)m
でも、あまりヘコまれると一緒に行くのが辛くなります。

水の上にいる限り、絶対に死なないカヌーというのはありません。
それくらいリスクのある遊びだということも認識しているつもりです。

パドルを握って漕ぎ出したときから、すべては自分の責任です。
楽しさもリスクも全部自分の責任だと思っています。

「人に言われたから・・」という考えではカヌーに乗らないほうがいいと思います。
誰かに言われたり、注意されたりに頼っていても、死なない保証はないのです。

すべては、セルフレスキューが基本であり、危険な瀬に出くわしたときには、
撤退する勇気とそれを感知する技術を身につけたいと思います。

これからもいろいろな川に行くと思いますが、三途の川だけは嫌ですね。

★稲石さん
> やまさん、レイジさんへ
> 内容等に問題が なければLANDSのホームページにも掲載させていただきたいのですが。

掲載OKです。多くの人に川の危険性を知ってもらい、
危険から回避する知識、技術を養ってもらいたいと考えます。
ですから、じゃんじゃん載っけちゃって下さい。
でも、実名だけはご勘弁を・・・・だって恥かしいんだも〜〜〜ん。(笑)
”やまさん”ならOKですよ〜。

このアクシデントの当事者の「やまさん」が、生々しい体験をつづった下記ページも是非ご覧下さい。
http://www.geocities.co.jp/Outdoors/3983/kyouhu2.htmll



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